包茎とは

包茎は亀頭が常に余剰包皮に覆われている状態のことを指します。手で包皮をむく(亀頭に沿って皮を引っぱる)と亀頭の一部でも露出する場合は「仮性包茎」と言い、包皮輪が狭いために包皮がむけず尿道口(亀頭部の尿の出口)が見えないケースを「真性包茎」と言います。日本人のほぼ100%が包茎の状態です。

真性包茎の場合、特に包皮輪が狭いために排尿が難しくなるほか、包皮と亀頭の間に細菌を繁殖させて炎症を起こす包皮亀頭炎を繰り返し発症する、陰茎癌のリスクになることがあり積極的な治療が必要になりますので受診をお勧めします。

仮性包茎の場合では、包皮輪が狭いため嵌頓包茎(主に勃起時に包皮輪が亀頭の根本を絞扼してしまう状況)に成りやすい方、性交時に痛みを伴う方、亀頭包皮炎や尖圭コンジロームに何度もなってしまう方など、手術を行う事でメリットを得られる方もいらっしゃいますので、まずはお気軽にご相談ください。

環状切除術

100,000円(税込)

2025年5月1日より価格改定あり

包茎(余剰包皮が多い状態)に対する手術方法の名称です。包茎に対し余剰包皮を切除し、残った上下の包皮を縫合し合わせる手術のことです。
美容外科等では環状切除術とは異なった方法として亀頭直下埋没法やVカット法を施しますと差別化表示している広告を見ることがありますが、これらの方法は余剰包皮の切開線や縫合線を具体的に述べているものであり、いずれも環状切除術の一術式を示したものです。手術方法に関して泌尿器科で手術を受けることと美容外科にて手術を受けることに違いはないと考えて問題ありません。

当院では15年以上にわたり大学病院や癌専門病院で高度な大手術を執刀・指導して手術手技・解剖・麻酔・術後管理を研鑽した院長が手術・術後管理を行います。
手術金額は真性包茎・仮性包茎を問わずに開院以来88,000円で行ってきましたが、医療材料費などの高騰により2025年5月から税込み100,000円とさせていただきました。手術当日は手術費の他に内服薬や必要時に使用した点滴薬の請求が1,000円~1,500円ほど別途かかります。
真性包茎(全く包皮の翻転ができず尿道口も見えない状況)ですと、総合病院で環状切除術を受けた場合は健康保険が適応になり3割負担で手術費12,000円前後(一律)+入院・術後管理費が50,000円前後(病院により価格が異なる)となり総費で6~70,000円前後を支払うことになります。技術的には総合病院でも日帰り手術は可能なのですが、手術室を2時間占拠し日帰りで終えると病院が大赤字となるため入院を指定されることになる背景があります。
なるべく、当院も70,000円付近まで手術価格を下げたいのですが、企業努力をした上での価格設定であることご理解ください。

手術件数について

2021年の開院以来の環状切除手術件数を下記に示します。

当院における環状切除数の年次内訳

(単位:症例)
2022年 2023年 2024年
環状切除 76 106 122

当院における環状切除症例の疾患内訳

(単位:症例)
2022年 2023年 2024年
真性包茎 17 28 41
仮性包茎 59 78 81
合計 76 106 122

当院における環状切除症例の年齢内訳

(単位:症例)
2022年 2023年 2024年
-20歳 21 25 38
21-40歳 40 62 59
41-60歳 12 11 16
61歳- 3 8 9
合計 76 106 122

当院における環状切除症例の住居内訳

(単位:症例)
2022年 2023年 2024年
北海道 0 0 1
北東北 2 4 3
南東北 4 4 6
関東 59 87 92
北陸 6 12 11
中部 3 4 3
関西 0 2 2
中国 0 2 2
四国 0 0 0
九州 1 0 1
沖縄 0 0 1
海外 1 1 0
合計 76 106 122

手術までの流れ

1. WEB予約またはお電話でご予約がスムーズですが、直接来院されても構いません。
  • 来院いただいた際に、ご不安やお悩みをご相談いただき、診察を行い状態把握いたします。初回の診察時は尿糖の有無をみるため検尿を行います。尿糖がでていると術後創部の感染や治癒遅延のリスクとなるためです。
  • 手術の内容についてご説明し、説明の結果、手術にご同意いただけましたら手術の日程を決めます。
    (毎日1件手術をしており、変動はありますが手術日まで概ね3週間程度の待ち期間があります)
  • 未成年の方には、同意書に保護者の方のサインをいただきます。
  • 看護師より手術当日の詳細についても説明があります。
  • なお、遠方や多忙にて当院へ手術前の受診をすることが難しい場合は、電話にて状況をお伺いいたします。そこで手術の概要をご理解いただけましたら手術日程を決めて、手術日に初めて来院いただくことも可能です。
2. 手術について

手術時間は平均50分程度となります。麻酔方法は陰茎背神経ブロックといわれる、陰茎の根本の脂肪内に局所麻酔注射を行う方法と余剰包皮(切除する包皮)への局所麻酔注射で行います。これらの麻酔で手術中は陰茎を触っている感覚も無くなり、かつ帰宅まで麻酔効果が持続されます。

当院での手術の切開線は亀頭直下よりわずかに包皮内板を残す位置で切開を行い+包皮小体を温存するVカット法となります。希望の方には亀頭直下埋没法も同料金にて行うことができますが、包皮内板を失うことで感度低下・感覚鈍麻がでるのでおすすめはしておりません。また、当院の術式で残す包皮内板の範囲も狭くすることで、ツートンカラーを目立ちにくくなる工夫をしております。
眠たくなるような安定剤は使用しませんが、痛み・感覚が無いため手術後半は眠られている方もいらっしゃいます。

3. 手術後
院内で1時間程度安静にいただきます。その後、創部の再チェックを行い、問題が無ければ必要薬剤(抗生剤・鎮痛薬・軟膏・止血剤など)をお渡しにて帰宅となります。
4. 術後の経過

手術当日のアルコール摂取は控えてください。激しい動作がなければ日常生活に制限はありません。
入浴に関して3日間はシャワー浴としていただき創部もボディーソープで洗浄をお願いしております。4日目以降は湯船に入られて構いません。
運動に関しても3日程度は積極的な運動は控えていただきます。

努力目標として1週間以内に再来院をしていただき、創部のチェックをさせていただきます。
マスターベーションや性交は3週間控えていただきます。手術で使用した縫合糸が1ヶ月程度で自然に脱落していきますので抜糸処置はありません。

医療法人 爽成会 さいたま泌尿器科クリニック
大宮駅西口徒歩3分 048-658-7222

埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-266-12 Grandio Sakuragicho3階

院長
林達郎
  • 日本泌尿器科学会専門医 指導医
  • 日本泌尿器科学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
  • 日本内視鏡外科学会腹腔鏡技術認定医
診療内容
泌尿器科 内科
診療時間 日祝
9:00~
12:30
15:00~
19:00

休診日:木曜日・土曜日午後・日曜日・祝日

初診の方の最終受付時間は18時となります。

再診の方の最終受付時間は18時30分となります。